そうねぇ~~~・・・んっ・4
透明「それじゃ~、釜野さん
看護婦さんを辞めたら、何をしたい」
釜野「えっ そ、それは・・・」
透明「それは」
釜野「・・・考えていません」
透明「それって、一生看護婦さんを続けるってこと」
釜野「はい 私にはそれしか無いので」
なるほどな~
これだけ仕事に自信をもっているとそうなる
のも頷ける・・・
透明「釜野さんは、真面目だね」
釜野「い、いいえそんな」
透明「それじゃ~、もう一つだけ聞かせて
くれるかな」
釜野「」
透明「今、釜野さんは看護婦さんとして頑張って
いるけど、満足している」
釜野「えっ」
透明「看護婦としてでいいよ」
釜野「も、もちろん、満足はしていません
もっとスキルを身につけて、自分が出来る
幅を広げないといけないし、患者さんの
立場に立って苦しみを理解してあげなくちゃ
いけないと思っています」
透明「正論だね」
釜野「」
透明「釜野さんの言っていることは、正しい
でも、それは正論であって、そこまで出来る
人はいないものだよ」
釜野「」
透明「って、婦長さんに言われたでしょ」
釜野「なっ」
透明「まあ、婦長さんの言っていることも正論かも
しれないけどね」
釜野「そ、そうでしょうか
私は、そうあろうと努力しています
今は無理でも、いつかそうなれるように
今を頑張るしかないじゃないですか
それに、患者さんの立場に立たないと
患者さんが何を望んでいるかもわからない
じゃないんでしょうか」
モヤ~
んっ・・・・・気のせいか
透明「確かにその通りだね
釜野さんのスタンスは、私としては正しいと
想っているし、いつかそうなれると信じて
いるのだけど・・・。
でも、本当に患者さんの立場に立てるのかな」
釜野「えっ」
透明「これは、私の考えだから、釜野さんの考えと
違ったらごめんね
私はこの仕事を始めて、いつも想うことがあるんだ
それは、その人の立場にどこまで立てているのか
ということ
ここは、釜野さんと同じかもしれないね
それともう一つ
自分が経験していないようなことを、本当に理解
できるのだろうかという悩み」
釜野「」
透明「私は、この力のおかげで多少は相手の人生を
トレースすることはできるでも、相手の心
その時の感情まではトレースできないんだ
そうなると、実際に私は相談者の方の悩みを
どこまで理解できているのか
その人の苦しみを本当の意味で理解できるのか
疑問が残るんだ」
釜野「そ、それは・・・」
透明「病気をした人は、その病気の苦しみをどう受け取り、
どうやって乗り越えているのか
その時の感情、痛み、悲しみ、恐れ、どの感情を
とっても、私には到底理解出来ないかもしれない
釜野さんはどうおもう」
釜野「確かに・・・・・・そう・・・ですね
私、おこがましかったです 先生でも悩んでいるのに
私なんて」
透明「いやいやそこまでは考えることじゃないよ
こういうモノは、いつまでたっても尽きない悩み
でも、そこに気づき、悩める人が釜野さんの理想と
する人間像を形成するものだからね」
釜野「はい・・・」
透明「まあ、今回のことは婦長から言われた言葉が
大きかったみたいだね
そこからずっと、抜けられないでいるみたいだよ」
釜野「私、婦長の言葉を気にしないようにしてきた
つもりだったのですが・・・きっと、周りと私の
温度差が原因だったから 図星をつかれて
いつまでも、心に残っちゃっていたんですね」
透明「まあ、そういうときもあるよ
ただ、まだイライラは解消してないでしょ
原因はわかったけど、根本治癒にはいたってないから
もう少し話をさせてね」
釜野さんをそこまで追い込んだ原因はわかった
のだけど・・・。
次回、彼女の心の動向に迫ります
続く・・・。
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Guardian Jewelry Access
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コメント
おはようございます。
とても優しい女性なのですね。
なんか、未来も楽しみな方だ。
先生も釜野さんのことも、応援しております!
『モヤ~{温泉}』は鑑定64にあった虚(ウロ)ですかね?
なんか、透明先生の様子がいつもと違ってそちらの動向が気になりますが…
何に対して引っかかっているのか気になります{考えるひよこ}
人間自体が複雑なんでしょうか
感情がこんなになるのも、人間界が複雑だからかな…
野生動物だったら、生か死か、シンプルだけど、人間は悩むからなあ…
しかも、こうした相談される、プライドもあってクレバーな方ほど悩み事深い気がする…
うむむ~
おはようございます。
素敵な看護婦さんですね。
婦長さん、アドバイスとして釜野さんのことを考えて言ったんですよね~。
続き楽しみにしてます♪