幸か不幸か・10
透明「それでは、高沢さん
高沢さんにやってもらいたいことが
ありますので、よ~く聞いてくださいね」
高沢「は、はい」
透明「まず、高沢さんにはプロのダンサーを目指して
いただきます」
高沢「は、はい~っ」
突飛な言葉に目が点の高沢さん・・・。
透明「あはははははっ冗談です」
高沢「えっ」
透明「でも、本当はその方法でも良いんですけどね」
高沢「ど、どういうことですか」
透明「知佳ちゃんにとって、プロのダンサーというのは、
高沢さんが知らない世界として選んだものです
今の知佳ちゃんには、高沢さんの本当の気持ちを
伝えたところで、信じてはくれませんから、
今回は、実力行使をとった方が早いと思います
そう言う面では、知佳ちゃんの行動の先を読んで
知佳ちゃんが学校を辞める根拠を潰してあげれば
良いだけです」
高沢「は、はあ」
透明「高沢さんが、知佳ちゃんからダンサーを目指すと
言われる前に、高沢さんがダンサーを目指して
行動をはじめると、知佳ちゃんの熱は一気に
冷めてしまいますからね」
高沢「で、でも・・・」
透明「まあ、今のは飛躍しすぎた考えです
ですから、高沢さんには知佳ちゃんから
プロのダンサーになりたいという言葉を
引き出してもらいます」
高沢「は、はい」
透明「次に、行なって欲しいのは、知佳ちゃんが
プロのダンサーになることを賛成してあげてください」
高沢「でも、それでは」
透明「大丈夫知佳ちゃんは、賛成されるなんて
思っていませんから
それに、今回のことは、賛成した後が肝心です
高沢さんが賛成した後、高沢さんはノリノリで
プロのダンサーになるために必要な資料を集めて
あげてください」
高沢「えっ」
透明「そして、その後
高沢さんに知佳ちゃんが不信感を持って聞いてきます
プロのダンサーになることを何故反対しないのかってね」
高沢「」
透明「その時、必ずこう告げてあげてください
自分も昔、プロのダンサーになりたかったと
そして、自分の夢を娘が叶えてくれる喜びと、
自分も一緒にその夢を追いかけるということを
伝えてあげてください」
高沢「そ、そんなこと言えますでしょうか」
透明「言ってくれれば、そこで終了です」
高沢「えっ」
透明「知佳ちゃんにとって、今回のことは自分の意思で
人生を歩む大切な切っ掛けだと想っています
しかし、それがまた、親の敷いたレールの上に
なってしまうと思えば、知佳ちゃんにとっては
理由も間違いになってしまうのです」
高沢「た、確かに・・・でも」
透明「もちろん、プロのダンサーがダメなら他の理由を
探してくるでしょうね
でも、一時は時間も稼げますし、学校を辞めることも
思いとどまります
そこで大切になってくるのが、コミュニケーション
今までのような、自分主導の言葉ではなく、
今度は知佳ちゃんの目線で、立場で、話を聞いたり
一緒に悩んだりしてあげてください
彼女は優しい子ですから、高沢さんが今回のことを
切っ掛けに変わり、彼女の意見を大人として認めて
あげられるようになれば、必ず彼女も変わってくれますし、
高沢さんのことを尊敬し、認めてくれますから」
高沢「わかりました
私は、親として落第点だったのでしょうね・・・。
及第点を取れるように頑張ってみます」
高沢さんは、決意を胸に知佳ちゃんのいる家に
帰って行った・・・
後日・・・。
高沢さんの名演技で、知佳ちゃんの熱も冷めたようで、
学校を辞めるということは言わなくなり、不思議そうに
高沢さんとの距離をとっているということだ
今の高沢さんなら、ここから上手く挽回してくれるだろう
私は、高沢さんの母親としての強さと優しさを垣間見た
気がして、温かい気持ちになり一人にやけていた
親というモノは、子を想い、人生を豊かなものへと
導こうとするもの・・・。
しかし、誤った観点で子を導けば、子はそのレールから
抜け出そうとしてしまう
子育てとは、親の受験のようなもの
幸か不幸かは、親ではなく子が決めるモノなのかもしれない
あらためて、親の偉大さ、大変さ、を想う透明なのでした・・・。
完
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コメント
おはようございます(^-^)。
高沢さん、頑張りましたね。☆
一世一代の名演技?素晴らしいです。
透明先生のアドバイスあればこそですが、娘を想う気持ちは本物だったと言う事ですね!
娘さんに明るい未来が拓けますように。
透明先生おはようございます♪
高沢さんのお話しを見て娘の受験を想いだしあの頃はとにかく必死!
娘もマンガ家か声優になりなたいと…
高校は行かずに専門学校に行きたいと…💦
「イヤイヤ、夢は反対しないけど高校はいきましょうよ😓」と私(-“”-;)
私1人ではどうしようもないので、塾の先生、担任の先生にお力添えを頂き💦
私もマンガ家や声優になるためにどんな知識が必要なのかを調べ、本人にマンガ家さんの大変さを伝えたり、高校のデッサン体験に連れ行って経験させたりとしていました(^^;
最終的には、「絵を書くのは趣味で続ける~」と高校に進学をしてくれました。
今は大学生になり自由です(笑)
絵も(イラスト)ストレス解消に書いています。
私は親の受験に合格点は頂いておりませんが、子どもを通して今まで私自体、興味もない世界の知識を学んだりしています♪
娘に育てられている気がします(笑)
子どもの目線、立場で考える
今の私にとって、すごく難しいことです。
よくわからないままに事態や時間だけがどんどん進み、途方に暮れてます。
関係ない話題には、コミュニケーションを取ろうとしてきますが、肝心なこと、都合悪いことは口をつぐみます。
今回の記事を参考にまたアプローチの仕方を考えてみます。
高沢さん親子は良き方向に進み良かったですね。
目から鱗!!
突飛もない、本気とは思えない夢を語る子どもには、本当は「親の敷いたレールから外れたい」という思いもあったなんて、考えてみたことなかったです。
子どもが心から望んで目指す道だったら、喜んで邁進するはずですよね?
反対する前に、乗っかってみる!
子どもの裏側の心まで解説されているものは、どんな子育て本でも見たことがなかったです。
うーん、知れば知るほど透明先生って不思議だ!!
親の期待も望みも知っています。でも、自分の道は自分で選びたいのです。必ずしもそれは明確な道なんかではありません。曖昧で不確かで、それがただの理想や夢だと何処かで気付いていても、いつか一人で歩かなければならない人生だと、やはり何処かで解っています。だから怖くても、淡い夢みたいな大人からすれば「何いってんの!!」といわれてしまう様な、叶わないかもしれない夢でも、希望を持てる何かを懐きたくなるんです。
それに対して自信なんかありません。
でも、親の事は大好きで失望してほしくもありません。
普通の時は、いつも通りにできても、将来の話になると否定されるのが怖くて、そんな表情をみたくなくて、避けてしまいます。
肉親だからこそ甘えも出るし、そこから反発もします。
最後の最後まで、子どもとしては親の事を信じています。だから、ほんの少しでいいから屈んで、勇気のない小さな声を聴いてもらえたら嬉しいです。
名演技…まさか最初の自身がプロのダンサーを目指すという方法を試されたんじゃ…と思いながら(^^;;
親の受験。合格できるかどうかわかるのは…きっと子どもが心から親に尊敬と感謝の気持ちを持てたときかなぁ(*^_^*) なんて。
私は子どもを産み育てることができまして、4年経ち思うのは『子を育てる』というより、親としての自分の修行だなということです。だって…もう~私短気&なんだか器が小さい&感情の起伏激しい(汗)ので…あ!暴力的なことはないです!
なんていうか、今までの自分でありながら、殻を破らないといけないというか、もーほんと悪戦苦脳しながらの日々を送り…それでも子どもの笑顔と言葉に奮い立ち、なんとか修行できてます笑
あ~子どもたち~幸せになってねっ
高沢さん、先生ありがとうございます。
このお母さんステキです{ラブ}
頭が固いままだったら 私にはそんなこと出来ません{汗}
と自分を主体に考えて 逃げてたんじゃないかな{はてな}
娘を1番に考えてたら 何だって出来るはずですもん{ガッテン}
お母さんが 分からないなりにも 気持ちを理解しようと
色々調べたり 否定せずに 歩み寄ってくれた事は
娘にとって 本当は嬉しい事だと思う{ルンルン}
いくつになっても 子供は子供で頼りないんだろうけど
親に信用されないのが 1番悲しい事だから・・{ごめんなさい}
解決おめでとうございます!
自力で解決策を見つけるのが難しい場合、信頼出来るアドバイザーがいるのは心強いですね(*^人^*)
いま、何回もブログを読み直しているのですが、色んな人に色んな幸せを導いておられて。。とても勉強になります。改めまして、透明先生、先生に関わる方々、いつも本当にありがとうございます。