風忌(かざき)の門・14
最臥「透明くん
どうするつもりなんだい」
透明「最臥さん知っていましたか
この世に存在するもの全てが、原子と分子で
構成されているんです」
最臥「そ、それはわかるが・・・」
透明「この原子と分子は、大気中にある空気にすら存在し
通常は目に視えないモノでも、保有しなければ
現世に存在できないモノなんです」
最臥「」
透明「そして、この原子と分子の配列は、1つの魔法陣と
同じモノ
その存在に組み込まれた魔法陣によって構成された
そのものは、魔法陣が持つ意味を抱いて、初めて
個としての役割を持つのです」
狩理「ダメだ・・・何を言っているのか、わからん
留鬼お前分かるか」
留鬼「しっ今、とてつもなく興味深いところです」
狩理「・・・何をそんなにワクワクしているんだ」
透明「個の魔法陣は、霊にも鬼にも木人図にも、そして
五忌の門にも存在する」
最臥「」
透明「六羽そのまま門を固定して」
六羽「あ~い」
透明「黒揚羽触媒となってもらうが良いか」
揚羽「妾はいつでも良いぞ」
透明「私がお前に触れた瞬間に、この位置とこの位置を
指でなぞり結んでくれ
なるべく、お前に衝撃がこないようにするから」
揚羽「ほんに、主様は優しいのぉ~」
黒揚羽の背中に手を当てる
その瞬間黒揚羽の指が門の特定の場所を一結びする・・・。
透明「存在の魔法陣は所詮、位置の魔法陣でしかない
個としての存在を位置づける意味を失えば・・・。」
風忌の門が、砂のように上部から霧散してゆく
透明「消えてなくなる」
留鬼「そ、そんなことが」
最臥「か、書き換えたのか」
透明「くっ」
右目が痛む・・・
狩理「透明お前、目から血が」
透明「大丈夫揚羽が触媒になってくれたから、
直接反動は受けずにすんだ
ただ、毛細血管がキレただけだから、心配ない」
留鬼「黒揚羽」
揚羽「・・・・・・。」
黒揚羽が、自分の手を見つめている・・・。
透明「揚羽だ、大丈夫か反動が来たんじゃないか」
揚羽「・・・こ、これは・・・何と、心地の良い~
一瞬、我を忘れかけた」
狩理「・・・変態か」
揚羽「」
六羽「へんたい」
留鬼「六羽殿は知らなくてよろしい・・・」
六羽「」
最臥「はははははははっ
なんと、規格外な能力なんじゃ~
さすがに、腰が抜けたわい」
透明「すみません・・・でも、もう二度と」
最臥「そうじゃなとてつもない分、リスクが大きすぎる
しかし・・・本当にありがとう
救われたわい」
透明「クラッ」
狩理「おっと大丈夫か」
透明「悪い狩理
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ところで、最臥さん、教えてもらえませんか」
最臥「・・・・そうじゃな・・・確かに君には聞く権利がある
・・・・そこに寝ているレンファン・・・。
今は、霧神じゃったか
この子は、儂が香港に腰を据え10年程たったときに、
引き取った孤児なんじゃ」
透明「・・・・・。」
最臥「この子に何があったのかは分からないが、
この子は、出会った時から、精神的な歪みを
抱えておった・・・。
儂は、この子が一人でも生きて行けるようにと、
占いの知識と、簡単なおまじないなどを
教えたんじゃよ・・・しかし、この子が術師に
なっていようとは・・・。」
透明「えっそれじゃぁ~、呪術を教えたのは最臥さん
ではないのですか」
最臥「儂は呪術などは、教えてはおらんよ」
透明「(どういうことだ)
あの~っ木人図が視えないようにフィルターを
かけたのは」
最臥「ああ確かにそう言われれば
それをかけたのは、儂じゃよ
この子の過去を引き出されないように、フィルターを
かけたんじゃ
もちろん、木人図が視えないようにという意味ではなく、
この子の記憶が戻らないようにという意味じゃがね」
透明「記憶が戻らないように」
次回、霧神さんの過去が・・・。
続く・・・。
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コメント
この世の理は魔法陣による構成で成り立っていて、たとえ、物質自体が目の前にあってもそれが魔法陣で構成されなければこの世には存在していないってことでしょうかね
ダークマターとか呼ばれるものなんかがそれに当たるってことなのかな
風忌の門は位置を示す魔法陣で構成されていて、その法陣式を書き換えると位置を示せなくなり消滅するということでしょうか
ただ、式を書き換えるのに多大なエネルギーが必要でその反動が先生と揚羽に返ってきたわけですね
自分自身書き込みながら、何言ってんだろうって感じです
おはようございます。
>この原子と分子の配列は、1つの魔法陣と同じモノ
その存在に組み込まれた魔法陣によって構成された
そのものは、魔法陣が持つ意味を抱いて、初めて
個としての役割を持つのです。
つまり、原子と原子と分子が構成する配列はただ配列しているだけでは
個としての意味をなさず、個としての意味を持たせるための印(しるし)を持たせて初めて個としての意味をなすということでしょうか?
そういうことであれば、洋服に念がこもりにくい理由も説明がつきます。
布の繊維は多少は収縮するので洗濯をして縮んだりおデブな私が着て伸びたり、または、はさみで切ってリメイクしたり、そうすると繊維そのもの原子と分子は変わらないけれど、服についてる念は、収縮する前の服についてる印を利用しているから、その印が変化すると念は維持できにくくなる。
でも、同じ繊維でも着物は念が入りやすいと言われるのは何故?
それは着物は形状の変化がされにく、また、着物への思いも強い。例えリメイクされてもイメージが固定化されやすいから着物に念はつきやすい。
絹の特性もあるのかもしれません。
魔法陣の世界感を少し感じれて今日はちょっといつもより幸せです。透明先生ありがとうございます。{ハート}{さくらんぼ}{カクテル}
目に見えない世界でさえも透明先生にかかれば現実的なお話になります。
目に見えない世界であっても地に足がついている論理的な世界。
量子力学を学んでいるようで面白いです❤
やはりこの世界は奥が深く私の探求心がうずきます✨
もっともっと知りたくなります♪
先生、あんなに霧神さんにはどう対処しようか迷うのに、
呼び出した門の魔方陣構成に手を加えたら、なんとかなるんじゃないか、という、咄嗟なのに冷静な判断💦💦
うーん、だけど初読後、なにを説明して下さっているのか、私の頭は??が……
最臥さんと同じ状態(^_^;
樺さんのコメントから、なんとなく解るように、なってきました。
ありがとうごじゃいもすm(_ _)m
それから、名前忘れたさんの視点も新鮮です!
さすがにこの世の物質の魔方陣構成まで意識したことはないけれど、霊や木人図にも?
見えようが見えまいが、この世にある以上、『みんな、おなじなんやねぇ』……愛おしいような(笑)
それにしても黒揚羽さんの高揚感はなんだったんでしょ?
触媒になった黒揚羽さんの変態反応に、場のみんなはショックばい!
……………(T×T)
そして…………
霧神さんの精神にハンディあるなら、これはフォロー、ちゃんとしないと……
もし最臥さんのあずかり知らぬところで、そんな彼女に取り憑いた、とか、つけこんだ存在がいるとか?💦💦
鑑定のとき、『化物』という言葉を口にしたこと、それには隠された意味あるのかな?
なるほどー!
原子配列や分子配列自体が
個を形成する為の魔法陣って納得です。
冷静に考えれば、確かにそうだわ。
この配列が崩れれば
「それまでの個」として存在できなくなる可能性が
高くなるってことですね。
原子や分子は、全ての存在の根幹要素ですもん。
配列に多様性がある物質(ってのもあるのです)は
もしかしたら例外かもですが。
術を行使する際に
科学的な見解は必要だというのは
あちこちで見聞きしていますし、
私もアクセスさんの法具を使わせて頂く時に
意識する事があったのですが、
なるほどって膝を打ちたくなりました。
(と言ってもシロートなので、
法具に的確な指示が出来てるかは解らないですが
それまでなんとなしに使ってたよりも
効果が実感しやすい気がしてます。)
先生が以前
トマトはなぜトマトなのかっていうお題を
出されてましたけど、
トマトとしての個を成り立たせる魔法陣を
原子・分子レベルで持っているから
キュウリやナスにはなり得ないって事かしら?
これが先生の観似手!仕組みが視えるってことですよね!!円さんが先生怒らせるのが一番怖いって言っていたのは、分解してなかったことにしちゃうってこと?!^_^ …なかったことにする、というか消しちゃうというか。 先生って攻略本って感じですね!!ん?!なんか違う?!笑
あの、ご気分悪くされる言い方でしたらごめんなさいm(_ _)m💧
そして睡蓮さん同様、私もトマト問題思い出した一人です!つい先日書き込んだばかりですが、もっかい行ってきます!トマトのページ!笑
トマト問題を考えながら思ったんですけどね、農家さんてすごいですよね。品種改良って、あれ、視えてはないんでしょうけど、元から在る魔法陣と魔法陣をうまく掛け合わせてより良い魔法陣を作ってるってことですよね( ˙-˙ )✨✨
ましてやそこに土やら肥料やら…
農家さん、魔法使い!笑
物理は苦手ですね~{笑} 偉大な理論物理学者がスピリチュ
アルというか宗教的境地に達する人は結構いるようですが。
物質の研究をしている人がその存在を否定とは皮肉です{汗}
原子と分子の存在とその構成が霊的なものも含めて魔法陣と
いうのは画期的な見方ですね。自分的には霊子理論が思い
浮かんだのですがそれとの関連というかその辺が興味ありま
すね。
なるほど~魔法陣や霊も原子や分子でできているんですね{キラリ}
炭素がC、ダイヤモンドが炭素の結合体、一酸化炭素がCO 二酸化酸素がCO2 であるように、その組み合わせでないと個としての存在を発揮できないのですね!
スピチュアルの世界も化学と自然界の一部だと思うとなんだか身近に感じますね{スマイル}
それにしても霧神さんは子供の頃から感情が歪むなんて何があったんでしょうね・・・
私としては、今回の記事の中では
黒揚羽さんの反応が、ツボ です{パチパチ}
「心地よい」って言える黒揚羽さん、さすが~。
もう透明先生にとっては、
欠かすことのできないパートナーですね{ラブラブ}
>睡蓮さん
こんにちは!
よくぞトマト🍅を出してくださいました✨
先生のヒントと合致しちゃってほぉぉぉって感嘆しちゃいました✨✨✨
一度壊してから組み立てるみたいなおっしゃってましたよね。
そゆことかな。そゆことかな。
透明先生{ラブ} こんにちは~
原子と分子の話しは、みなさんのコメントを見たりして、
なんか解った気になってますが{笑}{汗}、このことが先生の能力に
どう関わっているのか … {考えるひよこ} また ゆっくり考えてみます{汗}
とにかく、先生に大事なくて良かった~~{スマイル}{ため息}
黒揚羽ちゃんの変態疑惑で場も和み、
これで一件落着 {グッド}で良いのですよね{ハッピー}{はてな}
霧神さんに呪術を教えたのは誰なんでしょう{はてな}気になります。
過去を知ることで、わかれば良いのですが …{ため息}
それに、何があったから今の霧神さんみたいに なっちゃったのか
とても気になってます{止まるひよこ}
分解して消す能力…うをを…こりゃ凄いですね(驚)
先生が初めて暴走した時は何を分解しちゃって消してしまったのかが気になりますが…(汗)
自分もこのメタボな身体にめっちゃついてる余分な贅肉を分解して消す能力が欲しいです(ToT)←
>たっちー。さん
こんばんは。
透明先生が今回説明してくれてる事って
学生の頃の授業内容を思い出しちゃいません?
劇薬である水酸化ナトリウム(NaOH)に
これまた劇薬である塩酸(HCl)を加えると
中和されて
水(H2O)と塩(NaCl)ができるっていうのを
私は思い出しちゃったんです。
(濃度と体積さえ釣り合っていれば
劇薬と劇薬足して食塩水になるんだ!って知って
当時はワクワクしながら授業を聞いてました。)
そして、触媒を使っての化学反応なら
それ自身は変化を起こさないし
(もしくは起こしても反応が終わると再生する)
反応の速度を早めることが出来るので、
全てを丸く納めるには打ってつけだなーとも
思ってしまって。
全ての物質は原子(分子)で成り立っていて
その配列が
個を成立させる為の魔法陣であるというのなら、
トマトがトマトである所以も同じかなと。
皆さんみたいに
性善説的でロマンチックな視点ではなく
現実的なコメントなので、
結構アウェイかもってドキドキしてたんです。
お声かけ下さって嬉しかったです。
>睡蓮さん
こんばんは!
お話しいただいてありがとうございます✨
私は学生時代あんまり説明の上手い先生に当たったことがなかったので、睡蓮さんのご説明でほぉぉぉ~となりました。
黒揚羽さんも今までにない分解と再構成とかの感覚があったので、ゾクゾクだった(←その程度じゃ済まんて)のでしょうか💦💦
すごく興味深いです。
また別の機会(先生のブログの別テーマとか)でもお考えを聞かせてください✨
>たっちー。さん
こんばんは。
お返事ありがとうございます!
コメントがお役にたったのなら
なんか嬉しいなーと思っちゃいました。
(* ´ ▽ ` )