廻りし世界・１２

廻りし世界・１２

透明「真人先生

　　　先生のお話の横からで申し訳ない

　　　のですが少し霊的な見解からも

　　　話をさせていただいてもいいですか」

真人「はい助かります」

いやいやそれは言わなくても

せっかく立場を守ろうとしてるのに・・・

透明「友美さんもともとカルマっていうのは

　　　業だけのモノじゃないんだ

　　　カルマっていうのは業と徳の相殺関係を

　　　示した言葉だから、カルマ＝業という

　　　考えは捨てて話を聞いてね」

友美「は、はい」

「カキカキ」

真人くん・・・そこでメモるのはどうかと・・・

透明「今回のことは確かに友美さんのカルマが

　　　関係していると思う

　　　だからといって君が悪い人間というワケじゃ

　　　ないんだよ

　　　友美さんは今、人間だよね

　　　もともと、前世でかなりの業を積んで

　　　しまった人は、その量を現世で昇華出来ないと

　　　判断されて人間には生まれ変われないんだ

　　　友美さんの場合は、前世で亡くなった時に

　　　情状酌量を受けた分を現世で返しなさいよ

　　　って言われているだけなんだ」

友美「でも・・・殺されるくらいの量って・・・」

透明「友美さんは、それだけの業を自分が前世で

　　　背負ってしまったことにショックなんだよね」

友美「はい・・・」

透明「でもねそれは少し認識違いかもしれないよ」

友美「」

透明「現世に持ち越してしまった業をいつ返すのか

　　　実は、それを決めるのは自分自身なんだ」

友美「えっ」

透明「例えば、持ち越した業が１０あるとするよね

　　　その業をどれだけの時間を使い、どのような

　　　事柄で返してゆくのかは、さっき言った

　　　木人図に描いてくるものなのね

　　　友美さんの場合

　　　この業を一気に昇華するために今この時点を

　　　ポイントと決めてきたんだと思う

　　　それが今回の事柄につながるんだけど

　　　今の時点で君がつちかってきた徳との

　　　相殺が出来たからこそ難をのがれられた

　　　ワケだし、そのキーポイントとなるのが

　　　たまたま、私だっただけなんだと想うよ」

友美「そ、それじゃ～」

透明「おめでとう友美さんはちゃんと前世での

　　　因果を断ち切ったってこと

　　　ただ、君の本質はそうとう冒険家なのかもね

　　　本来は業を徐々に昇華するために時間をかけて

　　　ゆっくり返して行くものなのに、友美さんは

　　　一回で昇華するための相殺ポイントをわざわざ

　　　作ってきたワケだからね

　　　さすがにそれを一回で昇華しようとすれば

　　　今回のような危ない賭けをしなくちゃいけない

　　　ことになるから、そうとうな度胸だよ」

友美「あっでもそれわかります

　　　私、嫌なことは一回で終わらせてしまいたい

　　　人なんです・・・もしかしたらそれも

　　　前世からのものなのかも」

わ、わかっちゃうんだ～

ちょっとは、自重した方が・・・

真人「あ、あの～もしかして、私にも

　　　カルマってあるんでしょうか」

透明「そうだねその話もしておこうか」

次回、もう少しカルマを掘り下げてみます

　　　　　　　　　続く・・・。

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