幸か不幸か・9
しばらくして、高沢さんの重い口が開く・・・。
高沢「先生私は、娘のことを考えていた
ようで、本当は娘のことを考えて
いなかったのかもしれません・・・。
というか、自分のことを考えていた
ように感じます
学校や受験、子供の環境、ありとあらゆる
事柄に口をだしてきたかもしれませんが、
でも、それは娘の為と言いつつ、自分の
夢を押しつけて、自分の体裁を計って
きたのだということに気づかされました
それに・・・私はいつのまにか、娘との
コミュニケーションをとっていなかった
ことにも気づきました・・・。
娘が苦しんでいても、悲しんでいても、
気づくことができなかった・・・。
正直、母親失格です」
透明「そこまでは、考えなくていいですよ
どんな親も、自分の体裁や周りからの視線は
意識しますし、その中で子供の成長を望めば、
子供自身も肩身の狭い想いはしないと思いますから」
高沢「お恥ずかしいかぎりです・・・。
先生これは、もし私の欺瞞になっていたら
教えてください
私自身の体裁や娘に託した夢などを外して
考えても、知佳が学校を辞めることは、
彼女にとってマイナスになってしまうと思うのです・・・。
ですから、学校を卒業した後、それでもダンサーに
なりたいようであれば、目指せば良いと思いますし、
留学したければ、支援してあげようと想います
学校に行っている間、ダンスを習いたければ
習わせてあげますし、学校だけは卒業しておいた方が
彼女の為になるのではないでしょうか」
透明「うん素晴らしい」
高沢「えっ」
透明「高沢さんは、本当の意味で子供の為に答えを
出すことができましたね
それでいいんですよ」
高沢「」
透明「さてと、高沢さんの気持ちも固まったし、
次のステップに入りましょう」
高沢「次のステップ」
透明「もちろん、知佳ちゃんが学校を辞めない為の
アドバイスです」
高沢「」
高沢さん、本当の意味で娘さんのことを考えて
答えをだしてあげたんだなぁ~
留学すら認める意見は、さっきまでの高沢さんの頭からは
絶対に出てこない言葉だったと思うし
私は、高沢さんが娘さんと向き合ってくれたことに
心から安堵し嬉しかった・・・。
親というのは、一度子供を自分の人生のレールに
のせてしまうと、なかなかレールを外れることを
させることができなくなってしまうもの
今の高沢さんなら、答えを出しても受け取れるだろう
私は、ゆっくりと話し始める・・・。
続く・・・。
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コメント
先生と話すだけでも、混乱した脳の回路がまっすぐになるんじゃないかなあ
先生御自身が魔方陣みたいな(*⌒▽⌒*)
なんか、読んでいてもパアッと画面が開けたようです!
コミュニケーションの大切さは、わかってるつもりなのですが、
常識的に首を傾げたくなる行動後に、謝罪も反省もしないで逃げたり逆ぎれ態度に対して
いったいどうコミュニケーションをはかればよいのか
悩ましい毎日です。
次回が待ち遠しいです。
見守るだけってホントに難しいです💦
時間とお金だけ出すつもりが、ついつい口も出てしまいます(>_<) 全ての人に当てはまるわけでは無い事は分かっていますが、どんな答えかめちゃめちゃ気になります!
嬉しいなあ。
高沢さんの愛、透明先生の愛…
ちょっと涙が出そうになりました。
居心地のわるい愛情が、少し紐解けば全体重を委ねたくなるほどの愛情に変わるのですね。
愛って不思議ですね、同じ愛でも開き方によってこんなにちがう。。
お疲れ様です><