実は・・・。・6

実は・・・。

その老人は、静かに語り始める・・・。

醍醐「今回、透明くんに依頼したい仕事は、

   先ほど紹介した、彩愛の護衛じゃ

透明「彩愛さんの

醍醐「実はの、我が醍醐家というのは、

   昔から鬼を使役してきた家系でなぁ

   平安の時代では、北の護りを任された

   ほどの血脈なんじゃよ

透明「それは、陰陽師の家系ということですか

醍醐「いやいやそんな上等なモノじゃなく、

   神仏合一の時代の閣舎を任された程度の

   家柄じゃて

   しかし、それほどの使命ともなると一筋縄では

   いかんかったのか、呪術を駆使し鬼を使役する

   ことを生業としてこの地を護ってきたのじゃよ

   だがな・・・時代が進むにつれ、わしら一族は

   お役御免となり、使役してきた鬼に悩ませられる

   ようになってしまった・・・代を追う事に、その

   力も呪法も衰え、今では使える者はおらん

   そうなると・・・。」

透明「・・・鬼に喰われる・・・。」

醍醐「ふ~っ・・・ワシや息子達は、透明くんのお師匠様に

   助けてもらったのだが、お師匠さんが亡くなった今、

   彩愛の代を護ることができる術者がおらんでな・・・。」

透明「なるほど・・・。」

確かに、鬼との契約を盟約レベルまで引き上げた

使役術となると、一筋縄では行かない・・・。

それに、そこまでとなると使役していた鬼のレベル

とてつもないモノになるだろう

醍醐「そこで、透明くんには護鬼遠雷(ごきえんらい)の儀を

   とりおこなう為の儀式場まで、彩愛を護衛して

   いただきたいのじゃ

透明「護鬼遠雷の儀・・・なるほど・・・血脈に繋がる

   鬼との盟約を個人的に退けるということですね

醍醐「その通りじゃこの方法は、君の師匠に伝授していただいた

   方法だが、術式自体は簡単なものでも、その場まで

   無事にたどり着くことが難しいのじゃよ

透明「そうでしょうね・・・通常、鬼は使役する者が

   次に何をしようとしているのか分かっていますから、

   盟約を破棄するようなことには黙っていないでしょう

醍醐「透明くん・・・危ない仕事だということは、

   重々承知の上で、この仕事を頼まれてくれんか

透明「・・・わかりました師匠がやり残した仕事でもありますから、

   お受けいたします

醍醐「おおっ助かった

しかし、今回彩愛さんを助けることができたとして・・・。

その次・・・いや、その次も私が協力できるかも

しれないけど、そのまた次は・・・。

色々なことが頭を渦巻いていたが、先ずは目の前の人を

何とか守ることが先決だ

次回、移動開始です

           続く・・・。

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コメント

  1. みき より:

    これは、今までで最高レベルのお話になる予感…

  2. 和樹 より:

    鬼を使役する、って半端なことじゃないんですね……
    黒揚羽さんは先生が好き、という可愛さが前面にあるので(^_^;
    本来の正体を忘れそうになりますが(苦笑)
    え、となると、先生、ふたり分の命がけじゃないですか💦
    やっぱり、泰蔵さんの依頼は………(T_T)
    今まで危なくないのを読んだことあったかなあ💧
    大丈夫だって分かってます、ますが、
    全く未知の儀式、無事たどりつき、終わりますように………
    しかし、先生に守られるなんて、まさにヒロイン、ファン垂涎のシチュエーション~~
    だめだ、脳内がまたおかしな(平常運転?)
    働きます……( ̄∇ ̄)

  3. 初花 より:

    透明先生 みなさま こんにちは♪
    うわ~っ!! こ、これは…またスゴイ展開に{超びっくり}
    みきさんも仰っていますが、今まででも最大
    ド級のお話しになりそうな予感がしますねぇ。{ショック}
    鬼関連でも、今までで『黄泉玉』と『屍食鬼』の
    お話しがダントツのツートップでハラハラさせられ
    ましたが、今回はそれを上回りそうで心配です。{ごめんなさい}
    そしてサブタイトルの「燃えよ!爺さん!!」が
    ここに来て、すごーく気になっています。
    泰蔵さん、このお話しにどう絡んでくるのかな?
    和樹さん、ワタシも『勇者透明』が、彩愛姫を
    守って冒険の旅へ出かけるの図が浮かんできました
    よ~(笑)。何事もなければ良いのですが…。
    って、無いワケないよねぇ{汗}(大汗)。。。

  4. マッキー より:

    こんにちは( ^ω^ )♪
    わたしもその先はどうするの~?
    と思いましたが、まず目の前で困っている人ですよね(;^_^A
    先生は、その先も大丈夫なようにも考えているのかな?
    次回のお話も楽しみにしています☆

  5. タカ より:

    実はこの鬼が黒揚羽ちゃんだったりして…
    訳あって一時的に預かっているなんて話でしたし…

  6. サキ より:

    私もこれが黒揚羽さんとの出会いかな?!って思いました(*^_^*)
    でもって先生のことだから、この先のことを考えたら自分に契約をし直すんじゃないかなぁって。
    にしても、ほんと、なんていうかハラハラです(*^_^*)

  7. サングエ より:

    透明先生{ラブ} こんばんは {ラブラブ}
    依頼内容って、鬼からの護衛ですか… {ため息}
    こういう話を聞くと いくら科学が進歩しても、昔からのモノは
    ちゃんと残ってるんだな{YES}{汗}と、再確認します{ひらめき}
    「コレ着けといて{ピース} じゃあ、3日後に{グッド}」みたいに・・・
    簡単に行けば イイのに…ねぇ{汗}
    なんか またピンチっぽい場面が出てきそうな気も {げっ}{汗}
    お怪我が無かったと信じて{スマイル} 鬼 相手に どう対応されたのか、
    私の知らない世界、見てみたいと思ってます{YES}

  8. あおい より:

    お久しぶりです(^_^;)
    鬼って本当に存在するんですか?日常生活の中で、全く鬼と関わることはありませんから、驚きです。

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