見えないその手を掴むもの・3
瑠璃を家へあげて、お茶を出す・・・
瑠璃「やつぱり、男の子の部屋って、
汚いねぇ~」
透明「ほ、ほっとけ
でっお前が来るなんて、よっぽどだろ
一体、何があったんだ」
瑠璃「うっ」
透明「さっき、お前の感情が逆流してきて、
涙が止まらなかった・・・何があったんだ」
瑠璃「う、うん・・・」
透明「もしかして、響のことか」
響くんは、瑠璃の最愛の息子だ・・・。
瑠璃「響は、全然関係ないよ」
透明「えっお前のことだから、てっきり響のこと
かと思った」
瑠璃「違うの・・・実は、私の友達のこと何だけど・・・。」
透明「友達」
瑠璃「うん・・・響が産まれてから、色々と良くしてくれた
ママ友なんだけど・・・ぐすっ・・・。」
透明「」
瑠璃「実はね・・・。」
瑠璃曰く・・・。
響が産まれてから、色々とお世話になった
保育所の先生が、7年前に子供を出産し、
瑠璃とはママ友として、仲良くしていたらしいのだが、
2年前、突然の事故でその子は・・・
それから、瑠璃のママ友は、気力も失い身体も壊し
今でも、家から出られないとのこと・・・。
透明「・・・・・。」
瑠璃「ぐすっ・・・」
透明「7年前に子供が産まれて、2年前ということは、
5歳で・・・一番可愛いときだよね・・・。」
瑠璃「辛かったと思う・・・ううん辛いなんて言葉では
言い表せないと思う・・・。」
透明「それで瑠璃は、その人を救ってあげたいんだね」
瑠璃「うん・・・でも、私の能力は相手への感情干渉能力でしょ
今の悲しみの感情を打ち消す・・・っていうのは、
ちょっと違うし・・・」
透明「お前には、難しいだろ
仲良くしていた人の感情をコントロールすることも、
同調することも・・・。」
瑠璃「・・・うん・・・」
透明「お前も大切な子供がいるから、今のママ友の感情と
同調することはキツイよ
だから、お前の判断は間違ってはいないと思うよ」
瑠璃「透明・・・私、ズルいよね・・・。
私は、子供を亡くしたことないからもし自分が
子供を響を亡くした感情に同調しちゃうと、
気がおかしくなっちゃう気がして・・・
それに、子供を亡くした彼女の感情を操作して、
その子との想い出まで、薄くなってしまうような
ことは、私には・・・」
透明「ズルくはないよ
そのママ友を救いた気持ちは大切だけど
その事とお前の能力は合致しない・・・。
逆に能力を使えば、お前自身も病んでしまうし、
感情をコントロールした自責の念に押しつぶされて
しまうだろうからね」
瑠璃「・・・・・うん・・・・
そ、それでね、透明にお願いが・・・」
透明「良いよそのママ友が良いなら、手伝うよ」
瑠璃「透明」
透明「まあ、円と違って、瑠璃は普段から私にお願いなんて
しないからね
そんな瑠璃がお願いしにわざわざ来たということは、
よっぽど、その人のことが心配なんだろ」
瑠璃「うん・・・それにね」
透明「」
瑠璃「もうひとつ、話しておかないといけないことが
あるんだ・・・」
もう一つ何だろう
続く・・・。
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コメント
今、電車の中ですが、泣いてしまいました。
この話は、たぶんブログ読者さんの中にも
体験者がいるでしょうから、
読むのが辛い人もいるでしょうね…
もうひとつの話、何だろう?
透明先生を頼った瑠璃さんの気持ちが
落ち着いていく様子を拝見できるのを、
このあと見守らせていただきます。
透明先生、皆さま こんにちは。
瑠璃さん・・・詳しい事情はわかりませんが、とても悲痛な気持ちが伝わってきます。。。
お子様を亡くされる親御さんの悲しみは、何に変えても癒される事はなく、本当にお辛いと思います。
自分が産み育てた子供を・・・しかも、5歳という可愛い盛りに、
自分より先に来世へ見送らなければならないなんて・・・
この世に、これ以上、悲痛な事はないように思います。
最近も、10代の女性アイドルの方が急逝されたニュースを聴き、大変驚愕しましたが・・・私は、亡くなられたアイドルの方の親御さんと同世代位なので「自分の娘だったら」と思うと、いたたまれない気持ちになりました。。。
昨日まで、一緒に食事して、旅行して、普通に会話してたのに、翌日はもう二度と目を覚まさないなんて・・・タチの悪い夢、としか思えないと思います。。。
どうか、瑠璃さんのママ友さんと瑠璃さんの気持ちが、救われますように。。。
もう涙目です。
ママ友さんの事を思うと
胸が掻きむしられます。
瑠璃さん、優しいですね。
亡くなられたお子さんも、
自分のお母さんが、そんなに悲しみうちひしがれているのを感じたら、
「ママ、ぼくのことで悲しませてごめんなさい」
あちらの世界で、辛いのではないだろうか
とはいえ、お母さんの気持も苦しい………
どっちの気持ちも想像するといたたまれない……
これが常人よりも強くシンクロしてしまう瑠璃さんには、さらにつらいことでしょうに
副題の「見えないその手をつかむもの」
坊やの手のことだろうか……
坊やの気持ちとお母さんのお互いを思う気持ち、どうかつながって‼
私、何で男の子だと思ったんだろう?💦💦
すみません、勝手に思い込んでしまいましたm(_ _)m