鑑定ファイル3/愛子さん3
透明「・・・ふ~っ・・・。」
少し言いにくいと、心の中で思う透明です。
愛子「・・・どう・ですか?」
愛子さんも何となく神妙な私を見て、
緊張してしまったようだ。
いかんいかん!気を取り直して!
透明「愛子さん、一つ質問していいかな?」
愛子「はい!」
気丈な彼女は、ただ真っ直ぐ私をみて答える。
透明「愛子さん、自分の幸せって考えた事ある?」
愛子「・・・。」
透明「もし良ければ、教えてくれないかな?」
皆さんは、ありますか?幸せは、人によって千差万別ですが、
自分の幸せを自分で認識している人は、
一番幸せに近い人と私は過去の経験から学びました!
愛子さんにとっての幸せ!
これは、彼女自身が導き出さないといけません。
しばらく時が止まり、ただ時計だけが動いている。
突然、何かに弾かれたように再び時間が動き出す!
愛子「私には、家族と呼べる人がいません。
両親が他界して叔母だけが唯一の肉親でした、
でも、その叔母も去年亡くなって・・・。
私の幸せは、私の家族をつくる事です!
どんな形でもいいから、どんな苦労でもするから、
いつも一緒に居られる家族が欲しい・・・。」
愛子さんは、自分の幸せを告げると、
我慢出来なくなり、再び泣き崩れた。
愛子さんにとって、彼は気持ちを許せる唯一の存在、
それこそ家族になっていたのだろう。
その彼に別れを告げられどうしたらいいか?
分らなくなるのも無理はない。
透明「愛子さん、落ち着いて聞いてくれる?」
愛子さんは、その言葉に、必死に感情を抑え答える。
愛子「・・・、はい・・・。」
透明「結論から言うと、彼は愛子さんを嫌いになった訳では無いです!
ただ、最近彼に変化があったこと愛子さんは、気づいてる?」
愛子「・・・?」
透明「う~ん、その様子だと気づいてないね?
いや、彼がよっぽど隠すのが上手かったのかな?」
愛子「何かを、隠してたんですか?」
透明「・・・。たまに頭痛がするって言ってなかった?」
愛子「・・・!そういえば、
一度頭痛で会社を休んだ事があって、
でも次の日には治って会社に行ってました。」
透明「愛子さん、よっぽど愛されてるね!
そうじゃなきゃ、我慢出来るものじゃないもの。」
愛子「???」
彼にとっても愛子さんは、この世で一番大切な人だったのでしょう、
今回のことも彼なりに考え抜いての判断だと思います。
では、彼に何があったのか?
愛子さんに伝えなければいけないと、覚悟を決める透明でした。
続く・・・。
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{どくろ}{天使}読んだよ