百忌怪談・21
陣「コオオオオオッ」
陣の呼吸が変わる・・・。
人間の呼吸には、様々な効果がある
例えば腹式呼吸は、身体の流れを正常化し
考え方もポジティブにする効果がある
では、その逆であれば・・・。
陣のそれは、正に腹式呼吸の逆であった
円「うっ」
透明「くっ、こんなに・・・」
周りの空気が淀みはじめ、空気自体が
重みを増すような感覚に陥る・・・
陣「・・・・・ブツブツ・・・。」
陣は、古い御札の入った包みを虚ろな目で
見つめながら何かを口ずさんでいる・・・。
「キイイイイイイイイイイイイッ」
それに抵抗するように、御札から発せられる
音も大きく強くなる
陣「ブツブツブツブツ・・・。」
「パキッ」
鈍い音がこだまする
陣「ブツブツブツブツ・・・。」
「キイ・イ・イ・・・・・パキン・・・・・。」
怜「・・・音が消えた
・・・・・・終わったの」
辺りは、一瞬にして静まりかえる・・・。
私は、田端さんの様子を視て事の終焉を
感じ取っていた・・・。
透明「さてと・・・ここからだ」
円「う、うん」
怜「仕方がない・・・」
私達は、陣の周りを取り囲む
円「はじめるよ」
怜「うん」
円と怜は印を組み、呪文の詠唱を開始する
私は、陣に直接近づき語りかける・・・。
透明「陣大丈夫か」
陣「ブツブツブツブツ・・・。」
透明「ありがとうな助かったよ」
陣「・・・・・・・・。」
透明「陣の能力があったから、今回は
田端さんを救うことができたんだよ
お前の能力は、素晴らしい能力だよ」
陣は、幼い頃よりこの能力を否定し続けて
いたため、能力の発動が未だ自分では
押さえきれない部分がある
そのため、私達は陣の能力の押さえ方を
師匠から伝授されていた
透明「陣ゆっくり深呼吸して、私の目を
見ていて」
陣「・・・・・・。」
そう言うと、私は陣の額に手を当て、
自分の気を注ぎ込んで行く・・・。
「パキキッ」
鈍い音が、私の身体に響く・・・。
透明「(・・・大丈夫だ、骨まではイってない
今回は軽くてすみそうだ・・・。)」
陣「・・・・・・・うっ
・・・・・・・・・・
・・・・・・・あっ
透明大丈夫か」
透明「うん大丈夫陣は」
陣「おう大丈夫だ」
円「ふ~っお疲れ~」
怜「まったく厄介な」
陣「悪い悪いでも、俺の活躍で問題解決
したんだから、イイじゃんか~」
怜「それはそうだけど・・・」
取り敢えず、一件落着
私達は、力を失った御札を坂下さんに見せ
一連の説明をする・・・。
透明「この御札は、土地の安寧を祈願する
御札のようだけど、見覚えある」
坂下「いいえ家の下にこんな御札があった
ことも知りませんでした」
透明「なるほど多分この御札は、この家を
建てる時に埋められたものなのかもしれ
ないね
御札としての効力は、かなり長いもの
だったのかもしれないけど、誰もが
この御札のことを忘れて、時が過ぎて
しまい赤光に変わっていた・・・。
通常は、土に埋まっていた為、赤光と
してのターゲットは設定できなかったが、
百忌怪談をすることで、霊場が高まり
つながってしまったと考えた方が、
つじつまが合う・・・。」
坂下「そ、それじゃ~」
透明「勘違いしないでね今回の田端さんの件は
坂下さんのせいではないからね」
坂下「で、でも」
田端「千夏のせいじゃないよ」
坂下「重美」
田端「最初に、ここで研究発表しようって言ったの
私だし千夏は私のこといつも心配して
くれてたじゃない」
怜「そうそう誰も悪くない
そもそも、誰もこうなるとは思っていない
のだから・・・。」
坂下「・・・・・」
透明「坂下さんも田端さんも、お互いを思いやる
気持ちがあることには変わりがない
そんな友達がいるということの方が
大切なことなんだと思うよ」
坂下「・・・はい」
田端「陣先生ありがとうございました」
陣「えっお、俺
あ、あははははっどういたしまして」
円「良かったじゃん珍しくお礼言われて」
怜「ほんと陣がお礼言われてるところ見るの
はじめてかも・・・。」
陣「お、お前ら
・・・フッ負け惜しみか」
円&怜「カチン」
後ろでボコボコにされている陣くんはホオって
おいて・・・
透明「この御札の処分は、私達が責任をもって
処分するから安心して
この後、不調とか何かあるようなら、
怜に連絡してくれれば対処するから、
遠慮なく言っておいでね」
坂下「はい」
田端「はいありがとうございました」
私達は古い御札を持ち帰り、坂下家を後にした
帰り道・・・。
円「はぁ~~~~っお腹空いた~~~っ」
陣「お、俺も・・・」
怜「そこに、おいしいラーメン屋さんあるよ」
透明「俺、パス」
円「ええ~~っなんでよ~っ」
陣「付き合い悪いぞ」
怜「・・・・・・・・・今日はありがとう
私達、ラーメン食べて帰るから、透明も
気をつけてね
今回のお礼は後日」
透明「うんそれじゃ~な~っ」
私は三人と別れ、駅に向かう・・・
透明「はぁ~怜のやつは気づいてたみたいだけど、
この腕じゃ、箸も持てないか・・・」
残暑の残る夜風に吹かれ、一仕事終えた満足感を
感じながら家路を急ぐ透明なのでした
完
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コメント
腕、大丈夫でしたか??
どうなるかハラハラしましたΣ(ノд<) 大変だったと思いますが解決できて良かったです お疲れ様でした☆☆
先生、皆さま、お疲れ様でした>_< 陣さんの力ってすごいなぁ…★その力を見出すというか、救うというか、先生の御師匠さまもほんとすごい方ですよね。。。 あぁ早く家の御守りを集めないとΣ( ꒪□꒪)‼ 子供たちが寝てる間に今日しよう!!と思いました★
透明先生 おはようございます。
いつもご教授ありがとうございます。
見つけた古いお札は、おたきあげを お願いしてきました。
陣さんも凄い能力者ですねっ。
透明先生と御兄弟の能力はすごいなぁ。{YES}
{考えるひよこ}{考えるひよこ} 質問です。 {考えるひよこ}{考えるひよこ}
キィィィィィィィィと 耳鳴りのような音は 人が発することが
あるのでしょうか?
神奈川の有名な神社で昇殿 御祈祷を受けているとき
隣にいた、あぐらをかき 両手で足の甲を触っていた 男性から
かなりきつい キィィィィィィィを感じたことがあります。
若い神主さんは 私をにらんでいました・・・(俺じゃないのに{グズン})
在宅中 キィィィィィィィが聞こえてきます。
隣の閉じこもり母子かなぁ?
長くなってすいません。
せ、先生?!腕は大丈夫ですか?!骨折でなくとも、捻挫とかヒビとかなんじゃないですか??(>_<) 無理しすぎないでください(T-T) でも先生がいてくれて、陣さんもまるごとそのままでいられるのですね。「兄弟」を越えた関係、ですね! 早くよくなりますように。
先生腕大丈夫ですか?
陣先生パネぇっす‼
力を解除するのに透明先生の腕が負傷するとか凄すぎですね´д` ;
ラーメン食べたくなってきました。
陣さんすげぇー!{わお}
透明先生の御兄弟がたが霊的なお仕事に深い関係がある中で、陣さんについてはあまりそっちの世界に携わっていなような印象があったのもこういった背景によるものだったんですね
ネガティブキャンセラー、初めて耳にしましたが衝撃的でした
陣さんの日頃の奮闘ぶりが気になってきました
ちょっと思いついたのが、ネガティブキャンセラーの逆で、ポジティブクリエーターみたいなのもあるんかな???
人の洗剤能力に改めて感心させられます
うへぇー。
あ、コンニチハ。
ウチの義理実家がすごいダメで、地鎮祭やったんですよねぇ?って聞いたら、「うん。お札と水晶埋まってる」って聞いて、何が良くないのかわかんないんだけど、すごい引っ掛かってました。
でも、謎が解けたです。
今回は軽かったって、前は力を抑えるのに骨がいっちゃったんですね{ごめんなさい}
早く良くなりますように{キラリ}
陣さん、お師匠様やキョウダイの皆さん(と茜ちゃん)と巡り合って、心の安らぎと能力を活かす場が出来たのでしょうね。
陣さんだけではなくて、キョウダイの皆さんがきっとそうなのでしょうね。
大切なものが沢山あると守るためにしんどい思いをするけれど、それだけ強くなれるんですよね。
先生、皆様、お疲れ様でした。
樺様、変換ミスとはいえ、洗剤能力にウケてしまいました(^_^;)
…じゃぶじゃぶ~
m(__)mm(__)mm(__)m{CARR_EMO_334}
陣さんに語りかける先生は、お師匠様を彷彿させられました
鍛えてらっしゃるとはいえ、自分の肉体を第三者のようにとらえた表現されるから、本来の痛み感覚も私達のような者には、半端ないものでしょうに…(泣)
気を遣わせまいとする、先生…
怜さんもまた、そこを汲んでる心…
まずは先生、どうぞ、お大事になさってください…
透明先生
こんにちは。いつも楽しみに拝見しています。
今回も中身の濃いお話、ありがとうございました。
言の葉ばしり、御札・護符の扱い方…など、気をつけなければいけないことが色々とあるんですね。
知らず知らずのうちに、間違った使い方や行動をしてしまったことも多々あると思いますが、このブログに出会えたおかげで知識も広がり、改めて先生に感謝です。
そしてキョウダイの皆様もそれぞれの役目を担い、果たし、頭が下がるばかりです。
ただ、先生は力を使うたびに体に傷を負ってしまうのですね。
無理をしないで欲しいと思っておりますが、こればかりはなかなか難しいこと…ですよね。でも、休めるときにはゆっくり休んでどうぞお身体を大事にしてください。
久々に読ませていただきました
いつも面白い?(と言ってはダメかもしれませんが)様々内容で読む度に勉強になったり感動します
手を怪我されたならパソコン打つの大変ですよね、、、
また治りましたら書いてくださいね(^-^)
>ゴールドキングさん
通常、耳鳴りのような音波というのは
人間が捉える波長の中ではかなり大きいもので、
聴覚が敏感な方の場合{ひらめき}
自分の波長と不協和音を放つ波長に対して
聞こえてくることがあります{止まるひよこ}
ですので、人間や動物などが
その波長を発することはある{びっくり}
と解釈していただいて良いと思います{YES}
今回の記事の音波は、人の波長を狂わせる音波
なので、耳鳴りの何十倍もの音が鼓膜に直接
たたきつけられたものでした{ショック}{雷}
これも先ほど言った不協和音と同じ種類のもの
と認識していただければと思います{止まるひよこ}
透明先生 こんにちは
お答えいただきありがとうございます。
人間や動物までが
不協和音を発するんですね。
透明先生は 私が体験している
何十倍も体験しているとは{超びっくり}
改めて お体を大事に お仕事をしてください。
防御策として 透明先生監修のパワーストーンが
有効のようですね。
探してみます。{ダッシュ}
透明先生こんにちは(´ω`*)
お札に関する内容を探したところ、こちらにあると教えてくださっている方のコメント欄を見て飛んできました★
もし、場所が違ったらご指摘してください。
質問ですが
いま住んでいる家が賃貸アパートで、神棚や仏壇を置くスペースがありません。
せめてもと思い、神社からお正月にお札をいただき高いところにそのまま立てかけているのですが…
やはり失礼になりますか?
ここではないのですが、どなたかのコメントで神棚を奉らないならお札を返した方がいいと見ましたが、奉りたくても奉れないというのも同じですよね?
本日、いただいた神社に確認したところ、
そのまま飾ってもらっていいとのことでしたが、気になります。
お手すきの時にご返事いただけたらありがたいです。
>ひろちゃんさん
高い所に奉っているのであれば、基本的には
問題は無いとは思います{ひらめき}
ただ、丁寧なのは、お水やお酒やお塩をあげていただければ
良いのですが、もしそれも難しいようであれば、
毎日手を合わせ、ご挨拶することだけは
おこなっていただければ良いと思います{パチパチ}{スマイル}
透明先生
お返事ありがとうございます(´ω`*)
お水などを置けるスペースがないので、毎日手を合わせるようにしていきます★